もう一つの唯我独尊会社

日本ヘリコプター時代から唯我独尊の航空会社の話をしたところですが、
唯我独尊と言えば、名古屋に本社を置くJRも唯我独尊と業界ではささやかれています。
今回の大震災に伴う計画停電も何のその。
「東海道新幹線は平常通り」毎日運転されています。
自分の会社のテリトリーの話ではないわけですから、「うちは関係ない」というのもわかりますが、それを「日本の大動脈を維持する」という大義名分を掲げて押し切っているわけですから、唯我独尊でないとしたら何でしょうか。
東海道新幹線をはじめ、新幹線車両というのは、編成中の電動車両の比率が高く、ほとんどの車両がモーターで駆動します。
(※注 : 電車は編成の中で駆動する車両(モハ、クモハ)と駆動しない車両(クハ、サハ、サロ)が組み合わされて運転されています。)
ところが、在来線の車両では、山手線を例にとると、11両編成のうち電動車両は6両で、あとの5両は付随車とよばれるモーターなしの車両。こういう車両が編成中に組み込まれていて、電動車両と協調しながら、押されたり引かれたりして走っているのです。
つまり、在来線電車はそれだけ省エネ型なのですが、新幹線電車の場合は、高速でぶっ飛ばして走らなければならないために、電動車の比率が高く、非常に電気を食うのです。
東海道新幹線は、まさに日本の大動脈ではありますが、1列車に1200席ある16両編成の電車が、朝から晩まで1時間に10本も東京駅から大阪方面へ向けて発車する必要が、年末年始などの帰省のピークでもないこの時期に、果たしてあるのかというと疑問です。(臨時列車を除いた数です。)
ではなぜ、名古屋に本社を置くJRは、これだけの本数の東海道新幹線を、必死になって走らせる必要があるかというと、それは、この会社は新幹線以外の収入は皆無に等しいほど、新幹線に経営を依存しているという、とても危ない体質を持っているからです。
在来線は中京圏を中心に快速電車、特急列車などを走らせていますが、管内のすべての在来線の輸送量をまとめたとしても、首都圏でいったら横須賀線1線区程度でしょうから、新幹線が止まったら、この会社の命がないわけです。
株式会社ですから、当然株価にも反映します。
経営陣も全員クビになるような事態になるでしょう。
だから、必死になって、計画停電で国民が窮地に追い込まれている中にあっても、「大動脈を維持する」という大義名分のもと、1時間に10本もの東海道新幹線を定刻通りに東京駅を発車させて、「どうだ、すごいだろう!」と言っているのです。
少し考えればわかると思いますが、広島行の「のぞみ」の6分後に「こだま」が出て、その4分後に新大阪行の「のぞみ」が発車。さらに3分後に岡山行の「ひかり」が出て、その7分後に博多行の「のぞみ」が発車するなんてことを朝から晩までやってるのって、今の状況を考えたら不思議でないですか?
皆、同じ方面に行く列車ですよ。
新幹線電車は固定編成ですから16両を10両や8両に編成替えをして細かな需要に対応することはできません。
だったらせめて、運転本数を7~8割に減らし、列車速度も200キロぐらいに落として節電運転をしても、自由席を増やせばお客様はそれほど困らないし、大動脈の機能は十分に維持できると思いませんか?
そういう対応を一切取らずに、自分のところは名古屋に本社があるから「関係ない」「東京電力の計画停電は迷惑だ」的な態度が見られるのですから、私は唯我独尊だと言うわけです。
静岡から東京までは東京電力の電気を使っているのですからね。
人間もそうですが、こういう時に、会社も本来の姿が見えるのですよ。
さあ、これから夏の電力のピークをどのように乗り切ろうかという議論が高まっていくと思われますが、この会社がどのような態度に出るか、私としてはとても楽しみです。
なぜなら、私はこの会社の相談役の爺さんに
「いすみ鉄道って昔の木原線だろ。あそこは難しいよ。再建できたらアンタの銅像が建つよ」
と面と向かって言われたことがありますがら、この会社には個人的に腹が立っているのです。
だいたい、自分のことを 「セントラル」って言ってるしね。
これは私のタワケですから、どうぞお聴き逃しください。
タワケ?
あっ、失礼。これ、名古屋の方言でした。(笑)
※注:ここで使いました「唯我独尊」という言葉は、お釈迦様がおっしゃられたとされている「天上天下唯我独尊」という本来の意味とは別の解釈で使用しております。ご了承ください。

引用元について:
こちらの記事はhttps://www.torizuka.club/2011/03/31/%e3%82%82%e3%81%86%e4%b8%80%e3%81%a4%e3%81%ae%e5%94%af%e6%88%91%e7%8b%ac%e5%b0%8a%e4%bc%9a%e7%a4%be/より引用させて頂いております。