円 熟

昨日、年末恒例のN響・第九をサントリーホールで聴きました。

これを聴かないと年を越せませんが、歳を重ねるほど1年のサイクルを早く感じることに若干の寂しさと焦りを禁じ得ません。うー

しかし毎年、新たな発見があるコンサート・・・期待に違わず、今年もありました。

まず一つ目は、オーケストラの編成・・・というか、配置。

 

    

今までは、向かって左から第一ヴァイオリン・第二ヴァイオリン・チェロ・ヴィオラという並びが多かったのですが、昨日は第一ヴァイオリン・チェロ・ヴィオラ・第二ヴァイオリン・・・つまり、ステージの最前線がヴァイオリンで占められていたのです。

今年は指揮者のすぐ後ろ、ホールのほぼ中央という好位置の席だったこともありましたが、特にヴァイオリンの音色が秀逸・・・今まで聴き取れなかった旋律を味わうことができました。

また第2楽章の冒頭は、第二ヴァイオリン → ヴィオラ → チェロ → 第一ヴァイオリンと、音がステージ右から左へと移っていくのがはっきり分かりましたし、第3楽章冒頭の弦の響きは私の心を震わせてくれました。

そして2つ目は、合唱団の編成。

昨年までは、団員が後方座席を埋め尽くしていたんです。(↓)

ところが、今年は両サイドと後方に空席が・・・おそらく人数的には昨年の7割程度。

(おいおい、こんなに人数削って大丈夫か?)

と心配したんですが、よく見ると頭髪が薄かったり髭を生やした恰幅の良い団員がチラホラ。 

昨年までは国立音大の学生さんだったのに・・・と、パンフレットを開いて確かめたら、今年は『東京オペラシンガーズ』という、1992年に小澤征爾氏の肝入りで創設されたオペラ歌手など現役の声楽家を結集したプロ軍団。

実際に第4楽章に入ると、人数は少ないながら昨年よりも合唱の迫力は上。

プロの力量を感じさせてくれると同時に、もし昨年と同じ人数を揃えていたら逆にオーケストラとの音量のバランスを崩していたでしょう。

今年の指揮者はアメリカ生まれのスウェーデン人、ヘルベルト・ブロムシュテット氏。

1927年生まれの、何と御年89歳!

さすがに派手なアクションはなかったものの、楽団の配置や合唱団の編成を含めた演奏は、まさに円熟の境地。

これは一緒に聴いた女王様も同意見でしたが、少なくとも過去10年の演奏の中では最も素晴らしい出来だったと思います。

それが証拠に、演奏終了後にはかつてないほど数多くの 「ブラボー!」 の声が聴衆からかかり、私自身も久々に叫んでしまいました。

そして何よりも、アンコールの際にN響の楽団員が足を踏み鳴らして彼に敬意を払ったこと。

今まで約30回第九を聴いてきましたが、初めて目にする光景でした。
それは決して彼が高齢だから、という理由だけではなかったはず。

毎年のように変わる指揮者とオケの配置・編成、そして私が座る席の位置。

ライヴコンサートは、まさに〝生もの〟。
同じ曲を同じオケが演奏しても、毎回音が違う・・・これだから、聴くのを止められません。笑2

※大晦日31日の午後8時~9時20分に、Eテレで今年のN響・第九演奏会が放映されます。
NHKホールでの録画(21日)ですが、興味のある方は紅白歌合戦の合間にちょっとチャンネルを変えてみて下さい。

 

 

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