行政の父

2017-11-18 07:07:07
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皆さんは人気映画シリーズの第3作目、『ダイハード3』 をご覧になったことがありますか?

1995年の公開と少しばかり古い作品ゆえに、我が家にはVHSしかありませんが・・・。

       

この中で、犯人からブルース・ウィルス演じるマクレーン警部補がいくつかクイズを出されたのですが、その中に 「42の中の21は何だ?」 という問題がありました。

マクレーンらは分からなかったものの、その答えをダンプの運転手が知っていました。

 

彼はあっさりと、

「第21代大統領はチェスター・A・アーサーだょ。 
1881年から1885年まで務めたんだ。 元税関の役人だった。」

と教えてくれたのですが・・・今日は、その

 

 チェスター・アラン・アーサー

      Chester Alan Arthur
 

の命日にあたります。

 

アーサーは、1829年に伝道師ウィリアム・アーサーの子としてバーモント州に生まれました。

幼少時からリーダーの素質を持っていた彼は1845年にユニオン・カレッジに進学し、卒業後はバーモント州のノース・ポーナル・アカデミーの校長に就任。

と同時に法律を学び、1854年にはニューヨークに出て弁護士事務所に入り、弁護士として活動を開始。

そして同年、白人専用の椅子に座ったという理由で市街電車を降ろされたことで、電車会社を訴えた黒人女性リジー・ジェニングスを弁護して見事勝利し、その名を知られるように。

その後もいくつか重要な裁判で勝った彼は名声を高め、人種差別反対を主張するリンカーンと同じ共和党に入党し、同党の経理部長などを歴任。

そして映画の中でダンプの運転手が解説した通りニューヨーク港収税官を務めた後、1880年に共和党議員として政界入り。

 

翌年3月に就任した第20代大統領ジェームズ・ガーフィールドから副大統領に任命されました。

ところがそのガーフィールドが就任4ヶ月後の7月に凶弾に倒れ、9月に死亡。

当時の法律により、副大統領だったアーサーが無投票で第21代の大統領に就任したのです。

 

             

 

ほとんど政治家としての実績もなく、(失礼ながら)棚ボタで大統領になった彼に、議員も国民もあまり期待はしていなかったようですが、彼は良い意味でそれを裏切りました。

それまで、米国の行政では公職の任命を政治的背景に基づいて行う〝猟官制〟を採用していましたが、ガーフィールド前大統領がそれを改革しようとしたものの凶弾に倒れて思いを果たせませんでした。

それを大方の予想に反し、アーサーは公務員任用・昇進の際に試験を導入し、その成績によって人事を公平に決定する 『ペンドルトン公務員改革法』 の議会通過に成功し、成立させたのです。

この業績により〝行政の父 (The Father of Civil Service )〟と呼ばれるようになった彼は、国民から多くの支持を集め再選を期待されました。

しかし既得権益を侵されることになった議員からは不興を買って共和党からの大統領候補の指名を受けられず、1885年に1期務めたのみでホワイトハウスから去ることに。

ただ彼は既にブライト病という難病に罹っていることを知っていましたから、敢えて強硬に再度立候補しようとはしなかったのかも。

また、だからこそ周囲の軋轢をもろともせず画期的な法案の議会通過に執念を燃やせたのかもしれません。

そして退任した翌1886年・・・公式・私的文書の全てを燃やすように命じた2日後の11月18日に、56歳でこの世を去ったのです。

彼の人生を振り返ると、政治的な実績を残せるかどうかは、政界でのキャリアではなくその決意と執念と行動力にかかっていることを痛感します。

少なくとも、鳴り物入りで就任しノーベル平和賞を授与されたオバマ前大統領よりも残した実績は上といえるでしょう。

更に言うなら、政治経験ゼロのトランプ現大統領に期待をかけても間違いではないかと。

日本人にとっては映画でしか名前を聞かないアーサー大統領ですが、彼の業績を評価しつつ改めて冥福を祈りたいと思います。笑3

 

 

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