キャンペーン狂想曲 < 下 >

2009-11-09 07:07:07
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キャンペーンに入賞を果たしたのに、なぜ私が窮地に追い込まれたのか?


実はDさん、最初に私からのキャンペーン内容の説明をロクに聞いていたかったため、抽選会があるなんてことは全く頭になく、売上トップになれば自動的にビデオレコーダーが貰える・・・そう思い込んでいたんです。


そのことを私が知ったのは、打ち上げ抽選会の前日。

Dさんが、「いゃ~、明日もらえるんだろ、その〝ビデオ何とか〟っていうヤツ。」 と嬉しそうに電話口で私に言った時でした。


今更抽選で外れたらゲットできないなんて言えるわけもなく、電話を切った私はすぐに上司に報告・相談したんですが


「そもそも抽選会を考えたのはオマエなんだし、事前に周知徹底できなかったのもオマエの不手際。 だからもし外れたら、オマエが自腹で買うしかないだろ。」


と、軽く言われてしまいました。うー


当時のビデオレコーダーの価格は10万円以上。

私の給料の、手取りほぼ1ヶ月分ですョ。


嗚呼、あとは運を天に任せるのみ・・・。

              ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草-抽選機

(もしかしたら、1ヶ月タダ働きになるかも・・・。)

そんな恐怖感で前夜一睡もできなかった小心者の私は、命運を握る 〝ガラポン抽選機〟を自ら手配し、(頼むゾ!) と念を込めつつ玉をセット。

試しに自分で10回程トライしてみましたが、全部ハズレの赤い玉。ダメだぁ顔

イヤ~な予感を引きずったまま、全ての準備が整ってから1時間後の午後6時、キャンペーン表彰式が始まりました。

会場は社員や取引先総勢50名近くの参加者で熱気ムンムン。

乾杯後にしばし酒宴が盛り上がったところで、いよいよ抽選会に入ります。


司会役の私から 「それではまず最初に、今回のキャンペーンでまたまた売上第1位のDさんにご登場願いましょう。」 と振って、抽選機の前に引っ張り出します。

怪訝な顔をしているDさんに、

「ここは盛り上がりどころですから、コレを勢いよく回してください」

と耳打ち・・・すると、かなり酒が入ったDさんは、

「おう、分かった」

と言って、ガラポンの前に。

すると次の瞬間、なんとDさんは両手でガラポン本体を鷲掴みにして、ユサユサ揺らし始めたのです。

「ちょっと、Dさん。 そ~じゃないですって。 回すんですョ。」

「分っとるョ、そんなことくらい。 ちょっとおまじないをかけたのサ。

よ~し・・・まぁ、見てなって!」

と言うが早いか、取っ手を持ってグルングルンと全速力で5~6回は回転させたかと思うと、

「キェ~!」

という気合(というか奇声)とともに急に手を止めると・・・ポロッと玉が一つ出てきました。

な、何とコレが一等大当たりのキンタ・・・あ、いや〝ゴールデンボール〟だったんです。驚き顔 ワォッ


「やりましたァ~Dさん、いきなり1等大当たりィ~!」

手にしたリンをガランガランと鳴らしながら叫ぶ私は、おそらくDさん以上に興奮していたはず。


他人の福引当選を心から喜んだのは、後にも先にもこの時だけでしょうネ。

しかし、100分の1以下の当選確率だったゴールデンボールをいきなり最初に出すDさん・・・類まれなる強運の持ち主ですワ。

皆にヤンヤの喝采を受け、カセットレコーダーを手に上機嫌でタクシーに乗って帰ったDさん。

結果的に全て丸く収まって、ホッと胸をなでおろした私や先輩社員は、その後遅くまで祝杯をあげたのです。

翌朝・・・少々酒が残って頭がガンガンしている私に、Dさんから電話が。

「お~い、ナベちゃん。 この機械とテレビのつなぎ方、分かんねぇぞ!

すぐウチに来て、見えるようにしてくれヤ!」

・・・わたしゃ、電気屋か!怒


もう、クタクタ。


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こちらの記事はhttps://ameblo.jp/warmheart2003/entry-10309603119.html?frm=themeより引用させて頂いております。