共 生

1993年に世界自然遺産としてその一部が登録された、青森県南西部から秋田県北西部にかけて広がるブナの原生林からなる

 『白神山地』

ここでマタギ(猟師)として55年間も暮らしてきた工藤光治氏の特集記事が、月刊 『致知』 1月号に掲載されていました。

世界自然遺産に登録された以上、その環境保護は心配ない・・・とかくそう思いがちなのですが、工藤氏の言葉からはそれを覆す実態が浮き彫りとなり、少なからずショックを受けた私。

工藤氏が代々続くマタギという家業を継ぐようになったのは、15歳の時に父親に無理やり山に同行させられてから。

見よう見まねでマタギの仕事や山の掟を身体に叩きこまれました。

熊の胆(きも)や毛皮、山菜などを売って生計を立てていたマタギ・工藤氏の生活を一変させたのは、実は世界自然遺産の指定なのだとか。

それまで自由に山中を駆け巡って猟をしていたのに、指定を受けた途端区域内のクマなどの自然動物の狩猟や山菜の採取は一切禁止に。ダメだぁ顔

その一方で、指定されたことで知名度が上がり、多くの観光客が訪れることにより、かえって自然破壊が行われるという、あべこべな事態になったといいます。

そこでマタギの仕事ができなくなった工藤氏は、観光客のガイドをしたり、青森県知事から委嘱されて世界自然遺産指定区域内のパトロールをして、慣れ親しんだ白神山地を守っているのだそうです。

           ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草-白神

その工藤氏が長いマタギ生活で大自然から学んだ事は、現在社会に生きる私たちにも大変参考になるものばかり。

◆ ハンターは獲れる時はいくらでも撃ちまくり、まずそうな肉は捨てていく。 


◆ 世界遺産に指定されたことで観光客が多く訪れるようになり、それを

   目当てに物産館が出来たが、そこで販売する山菜やきのこ類も、どん

   どん獲り尽してしまう。

◆ マタギには山の神に対する信仰がある。 

   白神の山にあるものは全て山の神様からの授かり物だから、誰も見て

   いないからといって獲り尽くすようなことしはしない。 

   でないと、必ず罰が下る。 

   マタギは自分が担げる分だけしか獲らない。

◆ 山に棲む動物たちは、私たちの先生。

   彼らが食べるものは人間が食べても大丈夫。

   彼らは絶対に1ヶ所を採り尽くすことはない。 広範囲を少しずつ食べる。

   尾根は神様が歩く道だから絶対に汚してはならない。

   クマでさえ、尾根を避けてフンをしているのだから。

工藤氏の言葉からは、自然に対する畏敬の念、自然から教えを乞うという謙虚な気持ちが滲み出ています。

都会のクーラーが効いた部屋で机上の論理を振りかざす官僚たちが、もし本当に自然保護・・・いや人間との共生を目指すなら、工藤氏らそこに長く暮らす人々の声に謙虚に耳を傾けるべきではないでしょうか?


平成の白神山地に生きる、今やたった4人となってしまったマタギ達の活躍を祈るばかりです。笑3



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こちらの記事はhttps://ameblo.jp/warmheart2003/entry-11100115634.html?frm=themeより引用させて頂いております。