
山 葵
先日、何気なく見ていたニュース番組で、思わず 「へぇ~っ・・・」 と少々ビックリする特集を見ました。 その内容は、
〝 最近の若者は、ワサビが嫌い 〟
だというレポート。
回転寿司での取材では、10代は言うに及ばず20歳過ぎの大人まで 「サビ抜きでお願いします」 という注文が続々。
店主もインタビューに 「ここ数年、サビ抜きの注文が増えている」 と答えていました。
一方のお客さんに聞くと、「鼻にツ~ンとくるのがイヤッ!」
何でも、昔涙ボロボロになった辛い経験が、トラウマになって残っているらしいのです。
その〝ツ~ン〟が大人の味なのに・・・やはり、こんなところにも 「日本人総幼児化」 の波が来ているのでしょうか?
私なんか回転寿司を食べに行くと、かんぴょう巻きも 「サビ入りで!」って頼むくらい大好きなんですけどねェ~。
しかしそんな私でも、ワサビに関しては大変辛い思い出がありまして・・・。
以前損保の営業マンだった時、ある法人取引先の代表取締役に猛烈なゴルフ好きの方がいらっしゃいました。
この会社が主催するコンペは年に3回あり、毎回関係者が50名近く集結。
賞品も多数・・・特に優勝賞品は豪華で、参加者全員が血眼になって優勝を目指すのですが、ここで一つ関門が。
優勝者がそのゴージャスな賞品を手にするためには、〝ワサビにぎり〟 を一貫食べなければならなかったのです。
これ、シャリの代わりにワサビを握り、その上にマグロの赤身を乗せたモノ・・・要はほぼ100%のワサビ団子を食べるってこと。
表彰式で毎回優勝者が賞品欲しさに涙ボロボロで食べる姿を笑って見ていた私ですが、何回目かのコンペで遂に私が優勝してしまったのです。
「さぁ、ナベもとうとうコレを食べることになったナ。」
取引先の代表取締役さんが嬉しそうに差し出したワサビにぎりを、参加者に冷やかされながら目を瞑って口に放り込んだのですが・・・いやァ、寿司屋さんから特別オーダーで取り寄せた生ワサビのキツい事といったら!
涙ボロボロ、鼻水は止まらず・・・しかも、意外とすんなり飲み込めないんです。
結局咳き込みつつ全部飲み込むまでに1分以上の〝地獄〟を味わいました。
その次のコンペで私は準優勝。 (あぶなかった~)と内心ホッとしていたら、優勝者が女性だったのです。
「いや~ん、こんなの食べられな~い。」 なんて40歳過ぎの生保レディ(?)がブリッ子したら、「しょ~がねぇなァ・・・じゃあ、ナベ。 お前準優勝だから代わりに食え。」 ナンデヤネン
取引先のおっしゃることに逆らえない私は、1年に2度も有難くワサビにぎりをいただく羽目に。
こんな経験をしながらもワサビを嫌いにはならない私ですが、冒頭のTV番組では若者のワサビ離れの原因を
「ビールだって最初は苦くてもそのうちに美味しくなるのに・・・何度もワサビを食べる経験をさせていないからではないか?」
と専門家がコメントしていました。
親が過保護(?)で、サビ抜きばかり食べさせるのは良くないようですョ。
そうそう、今まで私も葬儀現場で 「お子様用にサビ抜きのお寿司、用意しましょうか?」 などとお客様に聞いてましたが、これからは止めようかナ?
こちらの記事はhttps://ameblo.jp/warmheart2003/entry-10478869210.html?frm=themeより引用させて頂いております。

