
情報誌
私が20~30代にかけてイベントやコンサートの詳しい情報を得られたのは、偏にこの雑誌のおかげでした。
『 ぴ あ 』
この雑誌が月刊ながら初めて発行されたのが、今からちょうど40年前の今日・1972年7月10日のことでした。
首都圏で行われる演劇・コンサート・展覧会や上映される映画情報を詰め込んだ、画期的なこの情報誌を発行したのは、当時まだ中央大学に在籍していた矢内 廣 氏。
今では珍しくなくなった〝学生企業家〟の元祖ともいわれています。
ちなみに 『ぴあ』 という名は、雑誌に頻繁に出てくるぱ行の音から〝ぴ〟を、そしてそれと語感が合う〝あ〟を合わせた造語だとか。
何ともあっけらかんとした命名ですょネ。
しかし同誌は若者を中心に大人気を博し、学生が始めた発行業務は1年半後に 「ぴあ株式会社」 となって立派に事業化。
1975年には、それ以降定例化した及川正通氏の表紙イラストに。
(2007年には同氏の表紙イラストが世界最長連載としてギネスブックに掲載されました。)
1979年から隔週刊となり、中部・関西版も創刊されるなど着実に成長。
そして私が個人的に最もお世話になったのは、雑誌もさることながら同社が1984年から始めた〝チケットぴあ〟というサービス。
それまではコンサート会場に早くから当日券を求めて並ぶか、ターミナル駅近くなどにある限られたチケット売り場に行くしかなかったのが、同社プレイガイドで殆ど全てのイベント・チケットが入手できるようになりました。
また1990年代以降には電話予約やコンビニでのチケット受け取りなど、一昔前に比べて随分便利になったものです。
同社も事業拡大を続け、1990年には雑誌も週刊化。
2003年には東証一部上場を果たしました。
しかし現在、消費者の多くはネットで直接情報を収集しチケット予約をするようになり、紙媒体である雑誌のニーズは急激に低下。
最盛期には首都圏版53万もあった発行部数は6万にまで落ち込み、一時代を築いたこの情報誌はちょうど1年前に廃刊となってしまいました。
同社は現在セブン&アイ・ホールディングス等と資本提携し、月刊誌 『ウレぴあ』 を新しく創刊していますが・・・昔お世話になった私としては、〝ぴあ〟の名が消滅しないことを願うばかりです。
こちらの記事はhttps://ameblo.jp/warmheart2003/entry-11220346514.html?frm=themeより引用させて頂いております。

