泥 酔 <上>

もうすぐクリスマス・・・年末を控えて、忘年会のハシゴや連チャンという方も多いことでしょう。 


くれぐれも身体を壊さない程度に嗜んでいただきたいものですが・・・世の中にはとことん飲まないと気が済まないというか、ブレーキが壊れちゃう人がいらっしゃいますょネ。


で、そういうタイプの方にひとつの警鐘となれば・・・という願いを込めて、私が実際に遭遇した悲惨な体験をご披露致しましょう。


それは今から15年以上前のサラリーマン時代。

私が勤務していた某支店では、毎年1泊2日で社員全員参加による旅行をすることが恒例となっていました。


最近は社員同士のコミュニケーション作りのために復活の兆しがあるという〝泊りがけ旅行〟・・・これは 「帰りの電車を気にしなくていい」 という利点がある反面、「逃げられない」 という欠点もあります。あせあせ


その支店に赴任した年に参加した私には初対面の方も多かったので、楽しみ(?)な気持ちで当日を迎えたんですが・・・前年からこの支店に在籍していた同期から、気になることを耳打ちされたのです。


「お前、今日Aさんと同室なんだってな。・・・気をつけろョ!」


このAさん、支店では役席に就いており、私から見れば上司の方。


「えっ? それどういう意味だョ。」


「まぁ、そのうち分かるサ。」


その同期は、ニャッと笑って私の肩をポンと叩くと自分の部屋に入っていきました。


(なんだょ、アイツ。)


一瞬イヤ~な予感が脳裏をよぎりましたが、風呂に入って宴会が始まる頃にはすっかりそんな事は忘れてしまいました。

          ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草-日本酒


支店長の乾杯の音頭で懇親会はスタート、100名近い社員が一同に会する宴会場は、時間の経過と共に皆が席を立ってアッチコッチ・・・収拾不能状態になっていきます。


私もお銚子を持って上司やら同僚やらに注ぎ回り、やっと自分の席に戻って料理に箸を付け始めた時・・・ふと上座に目をやると、そこにはポツンと寂しそうに一人手酌で飲んでいるAさんの姿が。


さっき自分がお酌した時は普通に飲んでたはずなんですが・・・不思議に思って、隣に座っていた社員に聞くと、どうもAさんは〝絡み酒〟らしいんですネ。うー


以前からこの支店にいる社員の間では有名だったようで。

それで皆さん、時間が経つと近寄らなくなったわけです。


(同期が言ってたのは、このことか・・・。)


とはいえ同室だとナニが大変なのか、その時の私には分かりませんでした。


するとAさんは業を煮やしてか、自分でビール瓶とお銚子を両手に持って席を立ち、部下の席を回りだします。


たまたま私は反対側でその様子を見ていたんですが、7,8人が輪になっているところにAさんが座ると徐々に人が減って、いつの間にかAさんと 「捕まった人」 の2人だけに。


しばらくしてAさんが立ち上って別のグループに移動すると、また同じ現象が。

傍から見ていると滑稽というか、何だかAさんが可哀想に思えてしまいました。


そうこうしているうちに中締めの時間がやってきました。 

幹事役が新人社員に三本締めをさせると、過半数の社員は一斉に自分の部屋へ。


Aさんは別の社員を捕まえて話し込んでいたので、私はそのまま露天風呂に入り・・・部屋に戻ると、そこには誰もいませんでした。 


どこか別の部屋に、避難(?)してるんでしょうかねェ。


私は入浴したせいですっかり酔いが回ってしまい、他の部屋に行くのも面倒くさくなったので、灯りを消してそのまま布団に潜りこんでしまいました。


・・・それからどれくらい経ったのでしょうか。


ウツラウツラしていると、入口の格子戸がガラガラッと開く音がして、襖が “バンッ” と勢いよく開き・・・そこに仁王立ちする1人の男性が、暗い部屋の中から目に入りました。


「おいっ、誰もいないのかァ?」

そう叫んだのは完全に出来上がっているAさん、その人でした。ダメだぁ顔 アチャ~


嗚呼、1人だけ部屋にいたナベちゃんの運命やいかに?


                      ・・・・・To be continued!


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こちらの記事はhttps://ameblo.jp/warmheart2003/entry-11084092289.html?frm=themeより引用させて頂いております。