献 身 <上>

2011-02-13 07:07:07
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「あの・・・、葬儀の相談をしたいのですが・・・。」

Aさんと名乗る女性から弊社に電話がかかってきたのは、日曜日の朝でした。


その日の午後ご自宅に伺って詳しいお話をお聞きすると、数年前からガンで闘病生活を送られていたご主人がいよいよ危ない、と医師から宣告を受けたとのこと。


最期はしっかりと送ってあげたい・・・そんな奥様の覚悟と決意が、言葉の端々から伝わってきました。


事前のご相談とは思えぬ程詳細な打ち合わせを2時間以上、見積書もご提示させていただくと、やっと奥様は安堵の表情を浮かべられたのでした。


それから約1ヶ月後の深夜・・・同じ苗字の男性から電話が。

聞けばAさんのご長男とのこと。 


「たった今、父が亡くなりました。」


明け方にご遺体を安置し、あらためてご葬儀の打ち合わせをすることになりましたが、奥様の姿がありません。


「お母様は、どうされたのですか?」 私の問いかけに、ご長男の口からは思いもしない答えが返ってきました。


「実は、母もガンにかかっていたんですョ。


渡辺さんに相談に乗っていただいたことで安心したのか、その1週間後に体調を崩して入院しまして・・・検査したら、末期ガンだと分かったんです。


『お父さんに万一の事があったら、この方に電話してネ。 全てお任せしてあるから。』 と、母親が入院した時に、見積書と名刺を預かっていまして・・・それで私がお電話したわけなんです。」

          ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草-夕焼け

言われてみればご自宅に伺った際、Aさんの顔色はあまり良くありませんでしたが、私にすればただ絶句するのみ。


しかし奥様から託された以上、そのご意志に従ってしっかりと葬儀をお手伝いしなければ・・・。


事前打ち合わせ通りに準備を進め、3日後に無事葬儀は終了しました。

が残念ながら、Aさんご本人は病院のベッドから式場においでいただくことは叶いませんでした。


それでも、ご長男様から


「おかげさまで、母が希望していた通りの良いお式になりました。 

ありがとうございました。 これから母のところに行って、報告します。」


というお言葉をいただき、私もホッとしつつ式場を後にしたのですが・・・。


              

                 ・・・・・To be continued.


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こちらの記事はhttps://ameblo.jp/warmheart2003/entry-10704536347.html?frm=themeより引用させて頂いております。