緑 玉

世の中にはまだ人間に知られていない生物がゴマンといるのでしょうが、存在が確認されていても生態がよく分かっていないものもあります。

その中で、日本国内に生息していて子供の頃から名前を知っているのに、私が未だホンモノを見たことがない、そして是非一度手に取ってみたい生物があるのです。 それは、

 マ リ モ

そう、日本では主として北海道・阿寒湖に生息する、球状の藻・・・この貴重な生物が国の特別天然記念物に指定されたのが、今から59年前の今日・1952年3月29日のことでした。

1897年に札幌農学校の川上瀧彌氏が発見し、その形から〝毬藻(マリモ)〟と名付けたこの生物は単体ではなく、藻の集合体。

その形が球状になるのが、阿寒湖ともうひとつの湖のものだけなのだそうです。驚き顔 ヘェ~

湖底でゆらゆら揺れながら、まんべんなく光合成を繰り返し、日の当らない中心部まで葉緑体をもつマリモの生態は、現在でも謎だらけ。


しかし発見から1世紀以上経過する中では、資源開発による環境破壊や乱獲などにより絶滅の危機に頻しており、絶滅危惧種にも指定されています。

           ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草-緑玉

ところで、私がこの貴重なマリモを是非触ってみたい・・・そう思うのには、訳があるんです。


私が初めてマリモの存在を知ったのは、小学生時代・・・植物図鑑でこの不思議な生き物の写真を見た時でした。


阿寒湖にしかいない・・・図鑑にはそう書いてあったはずなのに、ある日近所のオッサンがビニール袋に入った緑色の物体を私に見せびらかしたのです。


「おい、坊や。 これ、知ってるか?」


そう聞かれた私は、思わず 「・・・マ、マリモ!?」 と半信半疑で答えました。

するとオッサンは、「おぉっ、よく知ってるなァ。 んじゃ、コレお前にあげるワ。」

そう言って、私にビニール袋ごとくれたのです。


「それ、生きてるからナ。 水に漬けといてあげろょ。」


思わぬ贈り物に、私は狂喜乱舞。 

家に飛んで帰って、カラの金魚鉢に水道水を満たし、すぐさまビニール袋から取り出してトポンッと入れました。


その時のチクチクした手の感触・・・今でも憶えています。


細かい気泡を時々出すたび、「お~っ、生きてる~。」 なんて最初のうちは感動していたのですが、いつまで経っても金魚鉢の底にジッとしている緑玉。


さすがにおかしいと思って、約1ヶ月後に金魚鉢ごと学校に持ち込み担任の先生に見てもらったら・・・


「おまえ、こりゃニセモノダョ。 ビニールかなんかで出来てるんだ。

見ろョ、ホラ。 握ってもスポンジみたいに元に戻るだろ。」


そう言いながら、先生は緑玉を何度も握ってみせたのです。


私は立ちくらみを起こしそうになるくらいのショックを受けました。 だってマリモだと信じて1ヶ月もビニール製のボールを見つめ続けていたんですから。ダメだぁ顔 


そりゃあ、よく考えれば近所のオッサンが特別天然記念物をビニール袋に入れて持ち歩いているわけないんですけどねェ・・・。


それまで純真に他人の言う事を信じていた私でしたが、この事件をキッカケに人間不信・・・いや、〝大人の(やさしい)ウソ〟を知ったのかもしれません。


だから、どうしても一度は本物のマリモをこの手で触ってみたいんです。


・・・やっぱりチクチクするのかなァ~?



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こちらの記事はhttps://ameblo.jp/warmheart2003/entry-10758579732.html?frm=themeより引用させて頂いております。