閃 き

2009-09-20 07:07:07
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〝 3以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる

   0でない自然数 (x, y, z ) の組合せは存在しない〟

・・・数学嫌いの方には、目を覆いたくなるような冒頭で申し訳ありません。

これは今から372年前の1637年、フランス人数学者・フェルマーが本の余白に残したメモ書きですが、そこにはこう書き加えられてもいたのです。

「私は真に驚くべき証明を見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる。」

(お、おいおい・・・。)

問題そのものは、中学生でも理解できる (ホ、ホント?あせあせ ちなみにn=2 にすれば、〝ピタゴラスの定理〟になるんです。) レベルゆえ、アマチュアも含めて多くの数学者がこの〝フェルマーの最終定理〟を証明しようと躍起になりましたが・・・以後350年以上にわたり、それに成功した者は現れませんでした。

そして遂にこれを証明することに成功したのが、アメリカに渡ってプリンストン大学の教授を務めていたイギリス人数学者、

  アンドリュー・ワイルズ 

 (Andrew John Wiles

でした。

彼は10歳の時に図書館でこの最終定理に出会い、「必ずこれを解く!」 と決心して数学者になったそうですが・・・実際には長い間この問題には触れてこなかったようです。

しかしあるキッカケでこの証明に取り組み始めた彼は、7年間自宅の書斎で密かに作業し続け、1993年6月にケンブリッジ大学で行った講義で証明したことを発表・・・数学界に激震が走りました。

ところが翌年、その証明内容に致命的な欠陥が発見され、ワイルズ氏は窮地に立たされます。

それからの彼は証明の修正に躍起となりますが、解決策がなかなか見出せず、精神的にかなり追い詰められたようです。

あと1ヶ月であきらめようとしていたある日、彼は突然 『コリヴァギン・フラッハ法』 を利用することで解決できることを閃いたのだとか電球

そしてその翌日、すなわち今から15年前の今日・1994年9月20日、自らの仮説に誤りのないことを確認したワイルズ教授は、書斎から出て妻にこう言ったそうです。

「やったよ! 見つけたんだ。」

・・・まるで子供がオモチャを探し当てたように。

そして翌年5月に発表された論文によって、彼が360年ぶりにフェルマーの最終定理を証明したことが正式に認知されたのです。 (といっても、この証明自体を理解できる人は、世界中の数学者の内、ほんの一握りだそうですが。)

この世紀の大ニュースから5年後、私はその名も 『フェルマーの最終定理』 と題した本を書店で見つけました。

            ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草-フェルマーの定理

下手の横好き・・・文系のくせに何故か昔から数学好きだった私は、この大ニュースを知っていただけに、興味を持って読んでみたのですが・・・。

インド人ジャーナリスト、サイモン・シンが一般人にも分かりやすく書いたというのですが、やはり私のようなド素人にはかなり難解な内容。

しかし、この本からは2点ほど学ぶところがありました。

まずひとつは、 

「閃きというのは、真剣に考え、そして追い詰められた末に出るもの」

だということ。

そしてもうひとつは、数多くの日本人が数学界に貢献していること。

フェルマーの最終定理に関してだけでも、「谷山・志村予想」を提唱した谷山豊・志村五郎両氏、「岩澤理論」を発表した岩澤健吉氏などが大きく証明に寄与していたのです。

その他にも、数学界ノーベル賞といわれる 『フィールズ賞』 は、

 小平 邦彦 氏 (1954年)

 広中 平祐 氏 (1970年)

  森 重文 氏 (1990年)

と、過去3名も受賞しているのです。 (米・仏・英・露に続き第5位)

そして毎年開催されている高校生の 「国際数学オリンピック」 では、ゆとり教育の弊害からか1990年から参加以来一度もベスト5に入れなかった日本が、今年最高位の2位を獲得!

若く柔軟な頭脳を持った日本人が、再び 『フィールズ賞』 を獲得できる日は近いかもしれませんネ。笑2


    

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こちらの記事はhttps://ameblo.jp/warmheart2003/entry-10339429107.html?frm=themeより引用させて頂いております。