
宰 相
いよいよ明日から “洞爺湖サミット” が始まります。
世界を動かす大国の首脳が一同に会する、年に一度の最重要会議。
原油高や地球温暖化など、一国では解決できない〝全地球的な課題〟が山積する中、是非人類にとって有益な結論を導き出してもらいたいものです。
議長は、我が国の福田首相。・・・ビシッとキメられるかどうか?
ところで首相といえば・・・歴代首相の中で、私が個人的に最も尊敬しているのは田中角栄氏なのです。
田中氏に関する著書は立花隆氏の「田中角栄研究」等を含めかなり読みましたが、特に23年間秘書として仕えた早坂茂三氏の著書は、嘗て新聞記者であった氏の練り上げられた文章から滲み出る角栄氏の実像に触れることができ、今でも読み返しています。
雪国・新潟から上京、徒手空拳で政界に入り、史上初めて小学校卒の総理大臣となった角栄氏。
晩年はロッキード事件など金権政治の権化のように扱われ、脳梗塞に倒れて以降は言葉を失い、失意のまま世を去りました。
しかし早坂氏が語り部となって伝えてくれる政治家・田中角栄氏の先見性・実行力・人身掌握術は、仮に身内贔屓を多少差し引いたとしても、全く他の政治家の追随を許さぬものであり、また隠れた勉強・努力の凄まじさには時に戦慄さえ覚えます。
無名時代に30件以上の議員立法を成立させ、誰もが手こずった日米繊維交渉を半年で纏め上げ、そして歴史的な日中国交回復を果たすなど、「有権者は政治家の実績に期待する。」という自らの言葉を裏付ける業績を重ねました。
“世界一有能な日本の官僚” に利用されるのではなく、彼らをうまく使いこなした数少ない政治家だったといえるでしょう。
現在の政界は、何となくセンの細い世襲の2世・3世議員が増える一方。角栄氏のような苦労人で叩き上げの先生はめっきり少なくなったようです。
そういえばブッシュ大統領も福田首相も2世ですものねぇ・・・。
明日からのサミットの席に、もしあの「コンピューター付きブルドーザー」と言われた角栄氏が座っていたら・・・。
「無作為」・「無責任」がはびこる日本・・・現在のような激動・混迷の時代にこそ、角栄氏のような強烈な指導力を持つリーダーが必要だと思うのですが・・・いないですかねぇ、そんな人は。
こちらの記事はhttps://ameblo.jp/warmheart2003/entry-10113010922.html?frm=themeより引用させて頂いております。

