親 戚 < 中 >

案内された席に着くなり、一番上のお義兄様が口を開きました。


「アンタ、一体どういうつもりでそんな葬式にしようってんだい? ウチらの田舎じゃ、必ず坊さん呼んでお経あげてもらうんだょ。 導師がいなくっちゃあ、弟も浮かばれないだろうが!」


と、いきなりの先制パンチ!・・・と言いたいところですが、実はこれを言われた瞬間、私は(ははぁ、もしかしたら・・・。)と逆にちょっと安心したのです。


「お義兄様のおっしゃることも、尤もだと思います。では、なぜこういう形になったのか・・・最初からご説明させてください。」と私からこれまでの経緯をお話しました。


*亡くなられた弟さんが生前からキリスト教信者で、無宗教葬は故人様本人の遺志であること。


*無宗教葬という形式は東京近郊では一定の割合で行われており、決して仏式葬に比べ見劣りするものではないこと。


*ご自宅でも、綺麗な生花祭壇でしっかりとしたお別れができること。


等々ご説明させていただきました。


(後で判ったのですが、私が「ははぁ~ん」と思ったとおり・・・この日の午前中、奥様が「お寺さんは呼ばず、無宗教葬で・・・」と言った時点で義兄姉様たちが怒り出し、もう事情説明ができる状態ではなくなってしまったのだそうです。)


また約2時間程の話し合いの中で、“強硬派” は義姉様1人だけで、義兄様たちはどちらかというと彼女に引っ張られている感じであることも分かりました。(兄弟の中でも、いろいろ力関係はありますものネ。あせあせ


「な~んだ、そうなのかい。 本人がそう言ってるんじゃ、しょうがねえなァ。」


と、お義兄様3人が口々におっしゃったものですから、「では、ご葬儀の内容につきましては、ご理解いただいたということでよろしいですか?」と私。


ホッとしたのも束の間、お義姉様が「ちょっと待って!」と一言・・・。


「葬儀屋さん、中身はわかったワ。それでその見積金額・・・そこからいくら値引いてくれるの?」


「エッ?」目


「ウチの地元じゃ、2割や3割値引きするの当たり前よ! アンタの方からそういう話を出すの、常識じゃなくって?」


・・・意表をついたお言葉でしたが、とりあえず落ち着いてこうお答えしました。


「申し訳ございませんが、お義姉様。私共ではそういった何割値引きとか、お客様と駆け引きするつもりはないんですょ。ですから、当初のお見積の時から、弊社としてギリギリの金額で提示させていただいているんです。」


その後何度かやり取りがあったのですが、最後にお義姉様からは・・・



「何ょソレ。値引きしない葬儀屋がいるなんて、信じらんないワ!」


あまりのケンカ腰の言い様に、私の頭の中で「ブチッ」と音がしまして・・・。


「『信じられない』とまで仰るのでしたら、私としてはこれ以上お手伝いさせていただくことは辞退させていただきます。 お義姉様の方で、意に沿うような値引きOKの葬儀社さんをお探しになって下さい。」


と申し上げてしまいました。


広げた書類をしまい始めた私の横で、奥様はオロオロするばかり・・・。あせる




           ・・・・・・・・・・・・・・To be continued.汗汗

               

こちらの記事はhttps://ameblo.jp/warmheart2003/entry-10091417960.html?frm=themeより引用させて頂いております。