【社労士試験】「各受験予備校の合格ライン予想」の信頼度検証part2

こんにちは。

今日から9月に入ります。

本試験から1週間が経ちました。

あっと言う間の1週間だったように思います・・・

 

さて、今回は前回のつづきとなります。

前回、各受験予備校の合格ライン予想の状況について、過去6年間の独自のデーターを分析結果を踏まえ、お伝えいたしました。

前回の記事はこちら

 

前回お伝えした要旨は

①「予想数値の信頼性(精度)」は予備校の規模(エントリー数)とは基本的に無関係

 

②実際の合格ラインは総じて「予想が上振れしたケース」が多く、全体の過半数を占めている

 

というものでした。

 

今回は「何故、上記2点のような状況となっているのか」について

前回のデーターに基づく「事実」を踏まえ、私の「推論」も交えてお伝えさせていただきます。

 

①「予想数値の信頼性(精度)」は予備校の規模(エントリー数)とは基本的に無関係

について

 

そもそも「合格ライン予想」は各受験予備校が、各受験者が自主的に申告してきたデーターを用いて、各社の過去の実績と照らし合わせて予想しているものと推察します。

 

選挙の出口調査などとは異なり、調査の対象者を調査側が選ぶことはできません。その為調査母集団のレベルが毎年微妙にブレていくことになります。

 

一般的には、「試験の難易度が低い年は調査の母集団が増え、逆に難易度が高ければその母集団が減る傾向にある」と言われていますが、実はそれも一概には言えないようです。

 

「最大手」と言われている某予備校でも母集団はせいぜい全受験生の「5%程度」に過ぎません。

 

私は統計学の専門家ではありませんので、正確なところはよく承知していませんが、この限られた母集団の標本数(5%程度)でしかもその得点レベルが毎年微妙にブレが生じていく状況を考えると、所詮は正確な予想を行うことなど不可能ではないかとも思っています。

 

一方で、毎年それ程「大ハズシ」せずに「いい線」を突いてくる

受験予備校が存在することも事実です。

 

要は「予想数値の信頼度(精度)」の差はデーターの量ではなく、そのデーター(調査母集団の経年変化等)に対する「分析力」の違いによるところが大きいのではないでしょうか。

その「分析力」は保有データー量とは基本的に無関係です。

 

一方で、「合格ライン予想値の信頼性(精度)」が高い受験予備校が必ずしも「良い予備校」とうことではないことは言うまでもありません。受験予備校の本来の使命は「一人でも多くの合格者を輩出すること」にほかならないからです。

 

したがって受験者にとって、本試験後の予想合格ラインを当てることより、本試験前にきちんと出題予想を当ててもらえる予備校の方が断然「良い予備校」と思うのハズです。

 

でも、「合格ラインをズバリ当てた」予備校の方になんとなくシンパシーを感じてしまうのはやはり人情でしょうか(笑)

 

 

②実際の合格ラインは総じて「予想が上振れしたケース」が多く、全体の過半数を占めている

について

 

この理由について私は2つあると考えています。

 

一つ目は「営業上」あえて予想ラインを高めに設定している可能性があるということです。

 

さすがに収集データーを全く無視してまであからさまに、高めに設定するところはないとは思っていますが、データーを分析した結果、どちらとも判断がつきにくい微妙な場合等は、上位の数値を採用していることは容易に想像できます。

 

以前にもお伝えした通り各受験予備校がこぞって早期に合格ライン予想を公表する最大の理由は、この「合格ライン予想」を間違いなく重要な経営ツールの一つと考えているからだと思っています。

 

ライバル校に先んじて再受験の意志のある受験者を掘り起こし、その層を抱え込むことが主目的と思われます。(私が経営者なら間違いなく同じ判断をします)

 

 

二つ目は「受講生」とのトラブル回避だと思います。

もし受験予備校の予想合格ラインより実際のラインが下がった場合、そのことでギリギリ合格できた受講生がいたとすれば、大方の受講生はその受験予備校に感謝することはあってもうらみを覚えることはないはずです。

 

その際、受験予備校側も

「良かったですね。おめでとうございます。最後の最後にあなたの日頃のがんばりが報われましたね。」

と一言添えるだけで、まさに「win-win」の関係が築けます。

 

一方、その逆の場合はお互いあまり良い状況になるとはとても思えません。次年度は他の受験予備校に鞍替えされてしまう可能性すらあります。

 

ところで前回示した表をご覧いただければおわかりのことと思いますが、過去3年間で予想が下振れしたケースはわずか1件(H30で1校のみ)でした。

 

おそらくそのようになっている理由は各受験予備校側に「H27年のトラウマ」があり、それ以降相当予想が固くなったからではないかと分析しています。

この年を機に「下振れ」リスクを極力避け、どちらかと言うと「上振れ」させる方向に舵を切った形跡が読み取れます。

 

H27年は知る人ぞ知る「伝説の合格率2.6%ショックの年」です。

 

この年、ほとんどの受験予備校の合格ライン予想が、結果として大きく下振れしていたことが判ったことで、その予想を見て合格を期待していた受験生の中から、結果大量に不合格者を生じさせることとなりました。

その年各受験予備校は心のケアーも含めてその受験生への対応に追われたことは想像するに難くありません。

 

以上のことを踏まえると、各受験予備校の示す合格ライン予想には、少なからずそのような「バイアス」がかけられていると言っても過言ではありません。

 

そういう意味で各受験予備校の合格ライン予想に対しては、一歩引いて冷静に受け止めるくらいで良いのかもしれません。

 

最後になりますが、今年「択一式総合得点」が各受験予備校の示している「合格予想ライン」より若干下回っている程度の受験者は是非希望は捨てずにいましょう。但し過大な期待は禁物です。

 

 

今回もアクセスいただきありがとうございました。

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