一足の靴では満たされない

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先日、休みの日にスニーカーを洗いました。
ガイドヘルプの仕事を足元で支えてくれている大切な相棒達です。
「持っている靴が多いなぁ」と洗いながら思いました。
スニーカー、革靴、雨用靴、サンダル、ブーツを合わせると20足以上になるかと・・・
靴なんて1日に一足しか履きませんし、3〜4足あれば十分かも知れません。
それと同時に「一足で全てを満たす靴ってないなぁ」とも感じました。
カジュアル、フォーマル、スポーツ、雨、猛暑とあらゆるシーンで履ける靴って・・・
まだ出会った事はありません。
そんな靴があったとしても、日本国民全員の趣味に合う訳はありません。
一人一人の趣味嗜好は異なります。
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私と他スタッフの靴の趣味は異なるのが当たり前だと思います。
「全員、この靴にしましょう」と押し付けられるのは嫌なものだと思います。
靴を洗いながら、そんなことを考えていました。
そして、靴から障がい者支援に思いは飛び・・・
「あなたの暮らしは、これです」と1つの生活スタイルを与えられて、全ての人は満たされるでしょうか?
私は障がい者支援に携わり20年が過ぎました。
入職時の頃と今では障がい福祉制度は大きく変わりましたが・・・
「入所施設に空きが出たので、来月から入れます!」と突然入所となるケースは今も昔も変わらずあるのではないかと思います。
昔と違い、措置入所はないのかも知れませんが、措置に近い契約入所もないわけではないかと・・・
入所施設の生活は否定しませんし、施設職員の頑張りは知っています。
「あなたの生活は、これだけです」と限定されてしまうカタチに違和感を感じるだけです。
「グループホーム、就労支援、ガイドヘルプの組み合わせによる地域生活支援」というカタチがスタンダードな生活スタイルとされ、多くの障がい者の方がグループホーム入居を希望されます。
本人が希望される場合もあれば、家族や支援関係者が希望する場合もあります。
『地域での暮らし=グループホーム』というカタチです。
グループホームでの暮らしを否定する訳ではありませんが・・・
暮らしのカタチって、それだけではないはずです。
色々な靴があって自分の趣味嗜好や目的によって靴を選ぶように、自分の生活スタイルも選べるのが普通ではないかと思います。
たとえ履きやすくて健康的なベストな靴があったとしても、どの人にも最適な選択肢とは限りません。
一人一人、生活スタイルや趣味嗜好は違います。
『一生暮らせる地域での安全・安心な生活システム』というものができたとしても、それが全ての障がいがある方にベストな暮らしではないのだと思います。
一人一人に合わせた生活支援とは多くの選択肢を用意して、選びながら暮らせるカタチを創ることなのではないかと考えます。
そして、その人にフィットした靴をたくさん見つけていくことが人生の楽しみなのではないかとも思います。
せっかくフィットした靴でも古くなれば買い替えが必要です。
履き潰しながら、常に新しいカタチを選び続けていくことが生きる喜びなのかも知れませんね。
ちょっと話が大げさになりましたが、洗い終えたスニーカーをしまいながら、支援者として頑張っていかねばならないなと気を引き締めました。



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